袷・単衣・薄物の着物を解説!季節に合わせた着分け方とは?

秋や冬になると夏用の着物だと寒くなってしまうので、季節に合った着物を選びたいですよね。洋服の衣替えをするように、着物も季節や気温に合わせて着心地を考えて仕立てられています。今回は、袷(あわせ)・単衣(ひとえ)・薄物(うすもの)のそれぞれの特徴や、季節に応じて快適に着こなすポイントをお伝えします。

目次

着物の衣替え

着物は季節に合わせて、袷・単衣・薄物の3種類を着分けるのが基本となっています。どの着物を特定の時期に着なければいけないという決まりはありませんが、一般的な着物の着用時期は以下のようになっています。

袷の着物は10月~翌年5月の、気温が~22℃くらいの時期に冬物の帯を締めて着られることが多くなっています。基本的に長襦袢は袷仕立てのものを着用しますが、16℃~22℃くらいの少し暖かい時期なら単衣仕立ての長襦袢が使用されることもあります。
また、単衣は6月や9月のような季節の変わり目の着るのが一般的です。気温は22℃~28℃くらいで、帯は気温が高くなってくる時期なら夏物、気温が低くなってくる時期なら冬物と使い分けられます。
薄物の着物は、6月下旬~9月上旬の、気温が28℃~くらいの比較的暑い時期に夏物の帯を締めて着られます。
最近は平均気温が上がっているので、着る日の気温に応じて着物を選んでみてくださいね。

袷・単衣・薄物の特徴

時期や気温に合わせて着分けられる袷・単衣・薄物は、それぞれどのような着物なのでしょうか。次で詳しく3つの着物の特徴を確認しましょう。

袷の着物

袷とは、裏地がついている着物を指します。お正月や成人式など、イベントでも多く着られる着物で、3つの仕立て方の中では最も一般的にみられる着物です。
生地を2枚合わせているので、冬の寒い時期でも暖かく過ごせます。反対に夏の暑い時期に着ると空気がこもってしまい暑いのでおすすめしません。袷の着物の裏地には保温効果のある白い胴裏(どううら)と、汚れ防止に裾と袖口の部分に縫われている色付きの八掛(裾回し)があります。八掛は歩いた時に見えることもあるので、着物の色合いに合ったものが多くなっています。
袷の着物には、袋帯のようなボリュームのある帯や、オールシーズン用の献上博多帯のような程よく生地にハリがある帯を合わせるのが一般的です。

単衣の着物

単衣の着物は裏地がついていないので、袷の着物よりも軽く、風通しが良いのが特徴です。袷ほど着る期間は長くないですが、生地が1枚で涼しいので、日差しが強い日のお出かけで着る時などに便利です。
裏地がないため、袷のように着物の線がはっきりと出にくいことがあるので、長襦袢を着て着物の形を美しく見せましょう。気温が高い時は薄手の長襦袢や半衿を合わせて調節してくださいね。
単衣の着物に合わせる帯は、夏の暑い時期は生地が薄手の名古屋帯や、単衣帯が通気性が高く涼しいのでおすすめです。

薄物の着物

薄物の着物は単衣同様、裏地なしで着物の生地が薄く透け感があります。着物の素材は絹の絽(ろ)、紗(しゃ)、上布など夏の暑い時期でも涼しい素材が使用されています。
絽はフォーマルな場面で着られることが多く、紗はセミフォーマルやカジュアル向きの着物として着られます。上布は、通気性の高い高級な麻織物のことで、カジュアル向きの着物に使用されていることが多いです。

生地が薄いので、中に長襦袢などを着て形を着物の形を整えたり、透けないように着物の柄や色が工夫したりすることが大切です。近年では9月初旬まで着られることも多いですが、薄物の着物は夏用の着物に合わせて柄が夏用になっているので、涼しげな印象を与える柄や色合いが多くなっています。
薄物の着物には、着物の生地同様、絽や紗、麻などの透け感が強い、薄めの夏帯を合わせることが多いです。

おわりに

いかがでしたか?今回は、袷・単衣・薄物の着物の特徴やそれぞれの着物を快適に着るためのコツをご紹介しました。着物のおしゃれを楽しむために、着物を着る時々の気温や時期に合わせて、過ごしやすい着物を選んでみましょう。

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